令和8(2026)年度施政方針

更新日:2026年02月25日

はじめに

7年度を振り返りますと、大阪・関西万博が盛大に開催され、大阪・関西圏が大いに盛り上がる一年となりました。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げた大阪・関西万博は、世界各国から多様な人々が集い、国や文化、言葉の壁を越えて交流する中で、多様性を認め合うことが未来を切り拓く大きな力になることを私たちに実感させてくれました。

本市では、校外学習や無料招待等を通じて、数多くの子どもたちが会場を訪れ、異文化や未来社会を肌で感じることができました。

この得難い経験は、子どもたちが自らの将来を考える上で必ずプラスに働くものと感じております。

先行き不透明な世界情勢の中にあって、世界各国から訪れる多様な人々でにぎわう万博の様子は、「多様でありながら、ひとつ」という会場のデザイン理念を体現した「大屋根リング」が象徴する姿そのものであり、安定し、平和な社会でこそ人と人との交流やイノベーションが生まれるという大切なメッセージを、私たちにあらためて示してくれました。

本市といたしましても、この万博で得られた知見やネットワーク、そして未来への期待といったレガシーをしっかりと継承し、今後のまちづくりに取り組んでまいります。

さて、社会経済情勢に目を向けますと、経済面では、賃上げ率が2年連続で5%を上回る高水準となりましたが、賃金の伸びは物価上昇に追い付かず、個人消費は力強さを欠いております。特に、食料品を中心とした長引く物価高騰の影響により、市民生活や地域経済を取り巻く環境は予断を許さない状況にあります。

国においては、我が国初の女性首相となる高市政権の誕生とともに政権の枠組が変わる中、「生活の安全保障・物価高への対応」、「危機管理投資・成長投資による「強い経済」の実現」、「防衛力と外交力の強化」を3つの柱とする「「強い経済」を実現する総合経済対策」を策定されました。

また、2月8日の衆議院議員総選挙は、「責任ある積極財政」や安全保障政策の抜本的強化等の重要な政策転換を争点に行われ、国民の意思が示された結果となりました。

地方自治体においても、国の政策動向を的確に見極めながら、地域の実情に即した財政運営と施策展開が求められています。本市としましては、将来世代への責任を踏まえつつ、必要な分野には果断に投資するという、責任ある積極財政の考え方に歩調を合わせ、引き続き「まちの成長」と「財政の健全化」を市政運営の基本に据え、市民生活の安心とまちの持続的な発展につながる取組を着実に進めてまいります。

まずは、物価高への対応が急務でありますので、本市では、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、50%のプレミアム付きデジタル商品券の販売、65歳以上の高齢者を対象とした5,000円分のギフトカードの配付、18歳以下の子ども及び妊婦の方を対象に、大阪府の子ども食費支援事業と連携した、お米クーポン又は食料品の配付を行ってまいります。

さて、8年は、私の3期目の市政における折り返しの年であります。

これまで「地域に根差した子育て・教育施策の充実」、「産業の振興と身近で働ける場の創出」、「まちづくりの推進による快適な住まい環境の整備」を3本柱にまちづくりを進め、急激な人口減少を緩やかにし、直近では、社会増の傾向が続いております。特に課題であった若年女性人口や出生数についても改善の兆しが見られてきております。バランスの取れた人口構成を実現していくためにも、引き続き若者や女性が将来を描ける持続可能な地域づくりが必要と感じております。

また、本年は、市民の皆さまが心待ちにしていた2つの施設がオープンします。

1つ目は、4月に開校する本市初の義務教育学校である「水桜学園」です。

2年2月に門真市学校適正配置審議会より、第四中学校校区の再編として、義務教育学校設置のご提案をいただき、その後、設立準備会やワークショップ等、地域の皆さまとともに新しい学校づくりを進めてまいりました。

この学校を、本市のめざす教育のリーディング校に位置付け、市内全校で「子ども主体の学び」「探究的な学び」を柱に、「令和の日本型学校教育」の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。

2つ目は、5月13日に古川橋駅北側で開館する「文化創造図書館KADOMADO(カドマド)」です。

平成25(2013)年3月に策定した「門真市生涯学習複合施設建設基本計画」において掲げた基本コンセプトである「地域とともにコミュニティを育む文化・学習の交流拠点」を基に、時勢に応じた生涯学習複合施設となるよう図書館と文化会館の機能等を見直すとともに、旧第一中学校跡地における一体的なまちづくりを実現するため、平成30(2018)年から元年にかけて、若手職員を中心としたプロジェクトチームで議論を重ね、良い意味で門真らしくない、ここにしかないエッジの効いたまちにしたいという思いで取り組んでまいりました。

加えて、市民の皆さまに親しまれる施設となるよう、アンケートやワークショップ等で多くの方に関わっていただき、「KADOMADO」という愛称も公募により決定いたしました。

この施設は、駅前という立地特性等を生かし、図書館を中心とした市民の文化・学習活動及び地域活性化を推進するための拠点となり、全ての世代の多様な活動や新たな学びの環境を提供するよう運営してまいります。

先日閉幕いたしました、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックでは、世界都市ミラノとともに、人口規模の小さな山岳都市コルティナ・ダンペッツォが、国際大会の重要な舞台を担っておりました。

このことは、都市の規模や条件に左右されることなく、自らの特性を磨き、役割を果たす意思を持つまちが、世界とつながり、評価される時代に入っていることを象徴しております。

コルティナが小さなまちでありながら、国際的な舞台に挑戦しているように、本市もまた、これまでの慣例にとらわれるのではなく、挑戦する自治体としての歩みを進め、市民の皆さまに「住みたい、住み続けたい」と思っていただけるよう全力で市政運営に取り組んでまいります。

それでは、8年度に取り組む主な施策について、ご説明申し上げます。

子育て分野

はじめに、「子育て分野」について申し上げます。

まず、みんなで支えあう子育て環境づくりについてであります。

支援を必要とする子どもや保護者の早期発見・早期支援につなげるため、引き続き子どもの未来応援団員の養成等、地域での見守り体制強化に努めるとともに、門真市駅前のまちづくりの進捗に伴い、「子どもLOBBY」は7年12月に余儀なく閉鎖いたしましたが、公設も含めた子どもの居場所については、費用面も含め議論を重ねてまいります。

また、キャリア教育イベント等については、「文化創造図書館KADOMADO」をはじめ、関係部署と連携を深め、取組を進めてまいります。

次に、母子保健の充実について及び子育て世帯への支援についてであります。

子どもの特性を早期に発見し、特性に合わせた適切な支援を行うとともに、生活習慣、その他育児に関する指導等を行う5歳児健診を実施し、就学に向けた支援を行ってまいります。

また、妊婦への施策といたしまして、多胎妊婦への受診費用の補助を実施するとともに、新生児や乳児の感染・重症化を防ぐため、これまで任意接種であったRSウイルス母子免疫ワクチンについて、8年4月より定期接種化による公費負担を行い、母子の健康増進に努めてまいります。

次に、就学前教育・保育の充実についてであります。

市内民間保育所等の保育士等の安定的な確保・定着に向け、保育士等定着支援給付金事業補助金を継続するとともに、8年度より新たに、市内民間保育所等に新規雇用される保育士等を対象に、年間最大40万円を給付いたします。

また、いよいよ8年度には、保育所等に通園されていない乳幼児を対象に、就労要件を問わず一月あたり10時間まで利用できる新たな通園給付制度である「こども誰でも通園制度」が本格実施されるところでありますが、本市においては民間7施設で実施し、子どもの良質な成育環境の充実を図ってまいります。

教育分野

次に、「教育分野」について申し上げます。

まず、学校教育の推進についてであります。

7年3月に改訂した「門真市小中一貫教育推進プラン」に基づき、中学校区におけるめざす子ども像・学校教育目標の統一や、9年間を見通した教育課程の編成に向けた取組を進めるとともに、就学前との接続・連携も意識し、系統性・連続性を大切にした取組を推進してまいります。

また、8年4月からの5年間を計画期間とした「門真市教育振興基本計画2026」に基づき、義務教育の9年間を通じた縦のつながり、横のつながり、将来の自分とのつながりという3つのつながりを軸に、子どもたち一人ひとりの自立をめざした教育を実践するとともに、子どもたちが多様な他者とのつながりや支え合いの中で、社会の一員として自分らしく生きる力を育んでいけるよう、取組を推進してまいります。

喫緊の課題となっている不登校対応施策につきましては、各校の校内教育支援ルームや教育支援ルーム「かがやき」等、子どもの課題に合わせた居場所・学びの場の充実に努めてまいります。

部活動地域展開におきましては、モデル校を中心に地域展開を実施しており、引き続き持続可能な運営方法の確立をめざしながら、さらなる拡充に向けて取り組んでまいります。

また、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」改正に伴い策定する「門真市立学校の教職員に関する業務量管理・健康確保措置実施計画」に基づき、教育の質及び教職員のウェルビーイングの向上のため、学校における働き方改革を着実に進めてまいります。

次に、学校施設と教育環境の充実についてであります。

学校給食につきましては、8年度から国制度による小学校給食費の無償化が開始される予定ですが、引き続き本市独自施策としての中学校給食費の無償化を継続し、子育て世帯への経済的負担軽減を図ってまいります。

また、速見小学校、門真みらい小学校及び第二中学校体育館に空調設備を設置するとともに、その他の学校体育館につきましても各校の状況に応じた設置を進め、児童生徒の安心安全な教育環境の充実に努めてまいります。

次に、学校適正配置推進事業についてであります。

まず、第四中学校区の再編整備につきましては、4月に水桜学園を開校し、引き続き第四中学校の校舎等の解体工事、グラウンド整備を進めてまいります。併せて、四宮小学校と北巣本小学校の統合につきましては、北巣本小学校敷地において4月に北巣本四宮小学校を開校いたします。また、11年4月の四宮小学校の新校舎による運用開始に向け、基本設計の内容を基に引き続き実施設計業務を進めてまいります。

水桜学園及び北巣本四宮小学校への通学路につきましては、交通専従員の配置や横断歩道の設置等、警察をはじめとする関係機関と連携の上、可能な限りの安全対策を実施してまいります。

さらに、7年度に策定した「第5次学校適正配置実施方針」に基づき、大和田小学校、古川橋小学校、上野口小学校の統合、第二中学校、第七中学校の統合に向け既存校舎や敷地にかかる必要な調査に着手してまいります。

健康管理分野及び福祉分野

次に、「健康管理分野」及び「福祉分野」について申し上げます。

まず、生涯を通じた健康づくりと病気の予防対策についてであります。

健康寿命の延伸に関し、骨粗鬆症の予防対策が重要であることから、その検診を40歳から70歳までの5歳刻みの節目年齢の女性を対象として個別に実施し、対象となった方の利便性の向上や受診機会の拡充により骨量減少者の早期発見、予防等に効果的に取り組んでまいります。

次に、地域福祉の推進についてであります。

地域共生社会の実現に向け、地域住民の抱える複雑化、複合化した課題の解決や制度の狭間にあるニーズに対応するための重層的支援体制整備事業を実施してまいります。

また、「門真市自殺対策計画」が8年度に終期を迎えることから、「門真市第2期自殺対策計画」を策定し、効果的な自殺防止対策を推進してまいります。

次に、高齢者への支援についてであります。

「第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」が8年度に終期を迎えることから、「認知症施策推進計画」を包含した第10期計画を策定し、通いの場を始めとする介護予防事業の取組を推進し、高齢者の生活課題の解決を図り、日常生活の自立支援及び重度化防止等に取り組んでまいります。

次に、障がい児(者)等への支援についてであります。

「門真市第4次障がい者計画」、「門真市第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画」が8年度に終期を迎えることから、次期計画を策定し、医療的ケア児者等を含む全ての障がい者等やその家族が住み慣れた地域で安心して暮らし続けていくことができるよう障がい福祉施策の推進に取り組んでまいります。

まちづくり分野

次に、「まちづくり分野」について申し上げます。

まず、まちの顔づくりについてであります。

門真市駅周辺地区につきましては、8年3月に策定するウォーカブル推進基本構想に基づき、今後、基本構想で示すエリア内における、公共空間等の利活用を進めていく必要があることから、門真市駅から「ららぽーと門真」間における公共空間を活用した事業展開の可能性を検証するなど、引き続きウォーカブル事業を推進するとともに、本市の顔として、土地の高度利用により商業・業務機能、居住機能等の複合的な都市機能の集積を図るため、7年6月に設立した門真市駅前地区第一種市街地再開発組合への支援を行ってまいります。

本市北部地域の地震時等に著しく危険な密集市街地につきましては、引き続き「密集市街地整備アクションプログラム」に基づき、解消に向けて7年度に土地区画整理準備組合が設立された石原北・大倉西地区において、面整備事業や優先主要生活道路の整備等を計画的に推進してまいります。

また、7年度に土地区画整理準備組合が設立された泉町・松葉北地区の旧北小学校跡地周辺につきましては、引き続き市有地を有効活用した面整備事業により安全・安心なまちづくりを実現してまいります。

第二京阪道路沿道まちづくりの推進につきましては、北島西・北周辺地区において、計画的な土地利用を進めていくため、引き続き土地区画整理組合設立に向け支援してまいります。

次に、快適な住まい環境の充実についてであります。

8年3月に改定予定の大阪府の計画に基づき、「門真市住宅・建築物耐震改修促進計画」の改定に取り組むとともに、建物所有者に対し耐震化の重要性等について周知啓発を積極的に行い、耐震診断や耐震改修等の補助制度の活用を促し、建築物の耐震化の促進に努めてまいります。

また、8年3月に改定する「門真市空家等対策計画」に基づき、引き続き空家等に関する対策を総合的かつ計画的に推進してまいります。

次に、公共交通の充実についてであります。

大阪モノレール新駅設置事業につきましては、7年度から地下埋設物の移設工事等に着手しており、併せて、大阪中央環状線を横断する新駅へのアクセスルートを確保するなど、周辺整備の関係者協議にも着手しており、引き続き大阪府等と連携し、取組を進めてまいります。

また、今後発生が予想されている大規模地震による鉄道施設への被害の未然防止及び拡大防止を行うため、大和田駅から萱島駅間の鉄道高架橋の耐震補強を行い、安全で便利な公共交通を確保してまいります。

乗合タクシー運行事業につきましては、利用者からの要望等を踏まえ、運行区域の拡大等を実施した結果、利用者が増加しており、また、循環バス運行事業につきましても、市民からの要望等を踏まえ、市役所や大型商業施設等を経由する新たな市内循環ルートを7年7月より運行開始した結果、利用者が倍増するなど、事業の有用性が確認できたことから、これら公共交通事業については、8年4月より本格運行に移行してまいります。併せて、乗合タクシーにつきましては、利便性や効率性の向上を目的に、AI予約システムを導入いたします。

大和田駅前地域につきましては、基本構想に基づき安全で快適な交通結節点の整備、憩いやにぎわいを創出する広場空間の整備等の実現に向け、引き続き基本設計業務等を進めてまいります。

環境分野及び上下水道分野

次に、「環境分野」及び「上下水道分野」について申し上げます。

まず、地球環境保全についてであります。

脱炭素社会の実現に向けて「門真市環境基本計画」及び「門真市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」に基づき、市民、事業者と協働して、環境の保全及びCO2削減につながる行動の啓発、推進に取り組むとともに、公共施設への再エネ電力の導入に努めてまいります。

また、循環型社会の形成推進に向けて「門真市一般廃棄物処理基本計画」に基づき、廃棄物の適正処理及びリサイクルの推進等に取り組むとともに、8年4月から持込みごみ等に関する廃棄物処理手数料の改定を行うなど、費用負担の適正化を図ってまいります。

次に、快適に暮らせる生活基盤の整備についてであります。

ごみ処理広域化につきましては、大阪広域環境施設組合への加入及び共同処理の開始に向けて、引き続き協議を進めてまいります。

ごみ焼却施設につきましては、引き続き包括的な管理運営業務を通じて、安定的かつ効率的な運営に取り組むとともに、焼却炉が定期整備工事等で一時的に休止する期間につきましては、大阪広域環境施設組合及び構成4市のご協力をいただきながら、ごみの適正処理に努めてまいります。

次に、上水道施設の基盤強化についてであります。

将来にわたり市民に安全・安心な水を安定的に供給するため、9年4月からを計画期間とする「門真市第2次水道事業ビジョン」を策定するとともに、上水道施設の更新、耐震化を計画的に推進してまいります。

また、6年度に締結した「水道事業の統合に向けての検討、協議に関する覚書」に基づき、引き続き大阪広域水道企業団との検討、協議を進めるとともに、9年度の統合に係る事務調整に取り組んでまいります。

次に、下水道施設の基盤強化についてであります。

将来にわたり安定的に公共下水道事業を運営していくため、6年度末に改定した「門真市公共下水道事業経営戦略」に基づき、公共下水道の未整備地域の解消に向けた整備を計画的に進めるとともに、マンホールトイレの整備を含む下水道管路の耐震化に取り組むほか、計画的かつ効率的に下水道施設の調査や修繕等を行い、下水道管路の改築事業を推進してまいります。

地域振興分野及び産業振興分野

次に、「地域振興分野」及び「産業振興分野」について申し上げます。

まず、地域会議についてであります。

地域の共通課題の解決を目的とした地域会議については現在、代表者会議において、各地域での活動等について情報共有を行い、課題解決に向けた活動に取り組まれております。

また、地域会議の根幹である門真市自治基本条例の運用状況を評価し、実効性を高めるため、8年度から「門真市自治基本条例推進委員会」を開催いたします。

次に、平和と人権の尊重についてであります。

8年3月に策定する「第2次門真市再犯防止推進計画」に基づき、誰もが安全で安心して暮らせるまちの実現を図るため、犯罪をした人等の立ち直りをともに支え、再犯による新たな被害者が生まれることのないよう、引き続き再犯防止を推進してまいります。

また、男女共同参画に関する啓発や支援に取り組むとともに、困難な問題を抱える女性への支援として、女性の抱える問題をワンストップで相談できる「女性サポートステーションWESS」を中心に複雑・多様化する課題に取り組み、女性活躍支援の推進に努めてまいります。

次に、多文化共生社会の形成についてであります。

本市で暮らす多様な外国人住民にとって暮らしやすいまちの実現に向けて、外国人相談会を継続して実施するとともに、日本語教室における開催回数や対象年齢を拡充してまいります。

次に、就労支援と雇用促進についてであります。

市内企業の人材不足の解消や女性等の就労意欲の喚起と就労機会の創出を目的として、市内企業と働く意欲のある女性等とのマッチングを支援するとともに、学生をはじめとした若い世代に市内ものづくり企業への就職をめざしてもらえるよう、企業の魅力発信及び人材確保につながるよう支援してまいります。

地域教育振興分野

次に、地域教育振興分野について申し上げます。

まず、地域教育環境の充実についてであります。

5月開館の「文化創造図書館KADOMADO」は、「キッズライブラリー」「テックラボ」「クラフトラボ」といった、子どもの学びや創造性を育むための空間に加え、多様な世代の学びや活動の場となり、多くの市民に愛される施設となるよう、指定管理者と連携し運営を進めてまいります。

歴史資料館につきましては、名称を「かどま歴史ミュージアム」に改め、旧市立市民交流会館(中塚荘)に移転し、デジタル技術を用いた市の移り変わりなどを投影するプロジェクションマッピングや、より詳しい展示解説を見ることができるQRコードの導入、盾持人埴輪(たてもちびとはにわ)の等身大レプリカの展示等、より魅力的でわかりやすい新たな資料館をめざし、8年夏の開館に向け準備を進めてまいります。

旧砂子小学校を活用した生涯学習新施設整備につきましては、大規模改修工事に着手いたします。

次に、暮らしに息づく文化芸術の推進についてであります。

文化芸術を身近に感じていただき、心豊かな暮らしと活気あふれるまちの実現に向け、関西フィルハーモニー管弦楽団による中学生音楽会及び市主催コンサートを引き続き開催いたします。

次に、市民スポーツの振興についてであります。

市内スポーツ施設につきましては、南東地域のまちづくりに伴い門真住宅建替跡地に、防災機能を有した公園とグラウンドや体育館等のスポーツ施設との一体的な整備計画を検討しているところであり、市民が気軽に運動を楽しむことができる施設となるよう、引き続き検討してまいります。

危機管理分野

次に、「危機管理分野」について申し上げます。

まず、危機管理と災害時対策についてであります。

近い将来、南海トラフ巨大地震等の発生が危惧される中、能登半島地震における避難所の状況を教訓として、国の交付金を活用し、災害時における避難所の生活環境整備等に引き続き取り組んでまいります。

また、市民プラザ防災備蓄倉庫に保管している備蓄物資について、各避難所への分散保管を計画的に進め、災害時における避難所の防災機能の強化を図ってまいります。

次に、市民の危機管理意識の向上についてであります。

市民の自助、共助の意識醸成や地域の防災意識の向上を図るため、市総合防災訓練を実施するとともに、引き続き地域での防災講話の実施や、地域の防災訓練への参加等を通じて、自主防災活動に対する支援を進めてまいります。

本市では、安全・安心なまちづくりを推進しているところであり、引き続き防犯カメラの増設を推進するなど、地域・警察との連携による防犯対策をより一層強化し、今後も体感治安の向上に努めてまいります。

次に、消防・救急医療体制の充実についてであります。

守口市門真市消防組合と連携した訓練や大阪府消防大会に向けたポンプ車操法訓練等を通じ、消防団員の技術向上、地域の消防力の充実強化を図ってまいります。

また、大規模な災害が発生した際、迅速かつ適切な医療救護活動が行えるよう、関係機関との連携体制を強化してまいります。

行政管理分野

次に、「行政管理分野」について申し上げます。

まず、効率的・効果的な行政運営についてであります。

行政デジタル・トランスフォーメーションにつきましては、8年2月策定の門真市DX推進計画2.0に基づき、全庁横断的な体制の下、フロントヤード改革をはじめ、行政サービスへのデジタル活用、情報セキュリティ対策の徹底等に向けた取組を強力に推進することにより、デジタル利活用によるさらなる市民の利便性向上及び行政の業務効率化を図ってまいります。

8年度においては、生成AIの活用を開始し、文書作成や企画提案等に係る業務効率化を図ってまいります。

EBPM推進事業につきましては、人口動態や住宅、就業状況等の各種オープンデータを活用した分析を進め、本市の特徴や課題を可視化してまいりました。その結果、20代から30代の転出抑制に向けては、「子育て環境」の充実が重要であることが明らかになるとともに、若者の出会いの場の創出や未婚率の高さなど、既存施策では十分に対応できていない課題も浮き彫りとなりました。

8年度におきましては、7年国勢調査の最新データをはじめとする各種統計データの更新に加え、若者の実態把握を目的とした20代から30代を対象とする市民意識調査を実施し、若者の価値観やニーズの把握・分析を進め、実効性の高い少子化対策施策の立案につなげてまいります。

次に、職員確保・定着推進についてであります。

現在、民間企業も含めた採用活動の活発化等により、人材の流動性が高まる中、少数精鋭の職員体制を維持していくため、職員採用におけるAI面接や職員エンゲージメントの向上に資するシステムを導入することで、さらなる職場環境の充実に努めてまいります。

次に、シティプロモーションによる定住促進についてであります。

シティプロモーション推進事業につきましては、専門的知識を持つ事業者のノウハウを活用しながら、公募による社会人や大学生、SNSの運用支援に携わる方等で構成する魅力発信チームとともにまちの魅力をインスタグラムで発信し、ターゲット層である20 代から30 代の女性に対するPRを強化してまいります。

次に、公共施設の適正管理についてであります。

公共施設等総合管理計画につきましては、策定から概ね10年が経過していることから、公共施設等個別施設計画も含めて見直し、物価高騰による建築及び維持管理経費等を反映してまいります。

また、7年度中に改訂する新たな公共施設再編計画に基づき、門真市民プラザ内のこども発達支援センター、教育支援ルーム「かがやき」及び防災備蓄倉庫は、南部市民センターを活用した新たな施設に複合化し、11年度の移転に向けて8年度は基本設計を進めるなど、対象施設の再編手法等を検討してまいります。

さらに、公共施設の跡地につきましては、本市のまちづくりや施策の実現に大きく寄与するものであることから、跡地活用に係る基本方針の策定に向けて検討してまいります。

次に、財政運営についてであります。

我が国の景気は、物価上昇や金融資本市場の変動等の影響に十分注意が必要な状況にありますが、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、今後は緩やかな回復が続くことが期待されております。

本市の「中期的な財政収支見通し」では、市税収入の増加を見込む一方で、昨今の止まらない物価高騰の影響に伴い、金利上昇に伴う公債費や社会保障関係経費、公共施設の老朽化対策等に係る財政需要の増加により、本市の財政運営はより厳しさを増すものと考えております。

こうした中にあっても、地域経済の持続的な発展を図るため、官公需における適切な価格転嫁の取り組みを通して、民間事業者の安定的な経営や賃金水準の向上につなげることで、地域内における消費の拡大や経済の好循環を生み出していくことが重要であります。

また、人口減少が進行する中におきましては、従来と同様の財政運営を続けることは困難であり、市税収入を安定的に確保していくためにも、地域経済の活力を維持し、本市としての「稼ぐ力」を持続的に高めていく視点が、これまで以上に重要となっております。

8年度当初予算編成におきましては、まちづくりの進展等を背景に、市税収入は引き続き堅調に増加する見通しでありますが、「まちの成長」と「財政の健全化」を両立させるため、財政調整基金を繰り入れない収支均衡予算を確実に実現するとの方針の下、前年度比で大幅な一般財源の削減に取り組むとともに、新規・既存を問わず、すべての事業において抜本的な見直しを行った結果、全庁一丸となった取組により、その目標を達成いたしました。

厳しい財政環境の下におきましても、門真市第6次総合計画に掲げる、めざすまちの将来像である「人情味あふれる!笑いのたえないまち門真」の実現に向け、市民ニーズや社会経済環境の変化に柔軟に対応するとともに、急速に進行する少子高齢化への対策等、将来世代に責任を持って引き継ぐべき施策については、着実に推進する予算としております。

むすびに

以上、8年度に取り組む施策の一端について申し上げました。

8年度当初予算につきましては、一般会計約850億円、また、国民健康保険事業特別会計ほか5事業会計をあわせまして、総額約1,318億円といたしたところであります。

人口減少・少子高齢化の進行、公共施設やインフラの老朽化への対応、災害への備え等、多くの課題が山積しておりますが、こうした課題に的確に対応していくため、引き続き将来世代に責任を持った行財政運営を堅持し、安定した財政基盤の構築に努めてまいります。

むすびになりますが、高度経済成長の象徴である1970年に開催された大阪万博は、「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ、技術の発展が人々の暮らしを豊かにし、未来を切り拓く力になることを、世界に示しました。

それから、55年の時を経て開催された2025年大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、環境、持続可能性、多様性といった新たな価値観のもと、未来の在り方を問いかける場となりました。

SDGsや地球環境への配慮が不可欠となった今日においては、単なる成長や効率性だけでなく、「いのち」や「人とのつながり」を大切にしながら、社会を持続させていく視点が強く求められています。

本市の名誉市民である松下幸之助氏は、「物心一如の繁栄」すなわち「物と心が共に豊かな理想の社会の実現」をめざしていたとされており、この考えには、技術の進歩と人間らしい暮らしの調和をめざす、今日の社会にも通じるものがあります。

人口減少や少子高齢化等、自治体を取り巻く課題はますます複雑化しておりますが、こうした時代だからこそ、人の温かさやつながりを大切にし、皆さまとともに、誰もが「住みたい、住み続けたい」と実感できるまちづくりに全力を尽くしてまいりますので、議員並びに市民の皆さま方のなお一層のご支援、ご協力をお願い申し上げまして、私の8年度の施政方針といたします。

長時間にわたりご清聴まことにありがとうございました。何とぞ、よろしくお願い申し上げます。

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